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その6. 普通名詞にあらず。青森県西津軽郡鯵ヶ沢町 漁師町 |
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鯵ヶ沢町は、津軽半島の根っこのあたり、日本海に面した小さな町だ。 内陸部には、世界遺産に登録された白神山地も抱えている。 藩政時代は、津軽藩の御用港として栄えた土地柄でもあるらしい。 で、漁師町はその鯵ヶ沢町の海岸線に沿って細長く続く、町並みの一角に付けられた地名である。 だが、漁師町と言えばは、現代の感覚から言えば、普通名詞である。 「バスを降りると、そこは海辺の寂しい漁師町だった…。」なんていう、小説の一節もありそうだ。 もちろん、「紺屋町」だの「大工町」だの、住民の職業にちなんだ地名の例は多いが、この漁師町の付近にはめだった漁港もなく、ことさら漁師が多い地区だということも、なさそうである。 周辺は、軒並み海に面しており、同じような町並みが続くのになぜここだけ「漁師町」なのか。 「城下町」などという地名があったりしたら、変に思うはずで、この「漁師町」という地名は、それと同じくらい妙な印象なのだが。 |
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